Pursuit of ideal ~理想の追求~ 2020最新エフェクターボード①
丁度コロナウイルスでの自粛期、手持ちの複数のペダルから成り立つ一つのメインボードを再考しようと考え、ゼロからペダルボードの理想を考え再構築。
その結果、若干のペダルを加え、大小、用途別あわせ合計7枚のペダルボードを作ってしまった。
そんな全てのボードでの拘りは音の良さなのですが、エースと言える1枚のボードが、音、操作性とも実に素晴らしいのでご紹介します。
【拘りのポイント】
私がボード組む時に拘るポイント。
①徹底したノイズ対策を行う為、アイソレートだとしてもデジタル、アナログでパワーサプライは分けて用意。
②スノコ〔ノイズ対策に重要な配線の取り回しをしやすい〕
③用途、コンセプトの明確化
④ペダル同士の相性
⑤原音の音質劣化を可能な限り最小限化する
⑥ペダルの配置での操作性
【コンセプト】
そんな中、今回のペダルボードのコンセプト。
①エクスプレッション、ボリュームの両ペダルは必要に応じて追加可能にし、それ以外を1枚のボードに収める。
②Drive系、MOD系、空間系それぞれ、MIDIで様々な音色を瞬時に自在に操れる様にする。
③上記を踏まえた上で、最高の音質を求める。
④4ケーブルメソッド。
実は、一度5月に出来上がっていたのですが、1つの新たな待ちに待っていたペダルの登場で、一から作り直す事になりました。しかし、その結果、持ち運びも容易な1枚のボード目的が、このペダルの登場で、最も良い音のするボードになりました。
後に紹介します。
【シグナルフロー】
①ジャンクションボックス
②ワウ
③バッファー
④プリスイッチャー
・コンプレッサー
・マルチモジュレーションのプリ部
・プリアンプ
・ドライブA
・ドライブB
・Volループでジャンクションボックスへ
→アンプのイン→アンプのsendからジャンクションボックス→ノイズゲート
→Volループのリターン
⑤ポストスイッチャー
・マルチモジュレーションのポスト部
・ディレイ&リバーブA
・ディレイ&リバーブB
☆ジャンクションへ戻り、アンプのリターンへ。
※ボリュームペダルを挟む場合は、ジャンクションボックス→アンプのインプットの間に挟みます。電源も不要で適当なパッチケーブル1本で容易に追加出来ます。
ざっくりこんなシグナルの流れです。
ポイントは、MIDI制御出来るプログラマブルスイッチャーを2台使用。
コンプ、ノイズゲート、バッファー以外の全てのペダルがプリセットで保存出来る事。
これによって、都度のツマミの調整は、コンプとゲートだけ・・と非常に狂いの少ない正確なプログラムとなっている事、どうしても修正したい場合でも、簡単にプリセットの変更、セーブが出来るという最高の使い勝手になっています。
【ペダル、アイテム紹介】
・パッチケーブル/全てBELDEN8218 モントルーのソルダーレスのコネクター使用
・ジャンクションボックス/One Control
買いやすい価格で場所も取らず(ボード裏)、音に不満はありません。
・パワーサプライ/VITAL AUDIOのVA-08とVA-12
これでアダプターを2個に減らす事が出来ます。
ちなみにアダプターはボード内におかず、専用で用意した電源タップ〔結構良いヤツ〕+電源ケーブル〔結構良いヤツ〕でつなぎます。
ボード裏にアナログ、デジタルで分けて使用します。このサプライの優れた点は一応アイソレートという点、そして何より一つ一つの容量が大きい事。デジタル系では必須。
これまで6個ほど購入してますが、全て壊れずに単体ノイズも無く、非常に信頼が高いです。
・ワウペダル/BOSS PW-3
灯台基暮らしとはまさにこの事。イタリア系ビンテージワウやモダンな高級ワウを1台残し全て売却しました。コンパクトで音の劣化も無く、リッチモードの自然なワウで使ってます。
・真空管バッファー/Beyond Tube Buffer+
色々持っていますが、このボードには真空管のこれをチョイス。印象としてはスッキリではなく、やや暑苦しさをテイストで加え音を元気にします。スッキリの代表はEmpress製。もとはそっちでした。
・コンプレッサー/Darkglass Electronics Hyper Luminal
コンプも拘りに拘っていて結構所有してます。なんせ、レコーディングでも大切なコンプ+EQ。そんな中で流石にベーシストに人気なだけあって低音の締まった感じ、輪郭は抜けて良いと思っていますし、いわゆるエグいパコパコにはならないスタジオコンプと弦楽器用コンプの良いとこどり的な素晴らしいペダル。
デジタル制御アナログ回路。圧縮はもちろん、3タイプのキャラが選択出来て、mix、tone調整も出来る最強ペダルですね。
・バッキング用オーバードライブ/STRYMON SUNSET
・リード用オーバードライブ/STRYMON Riverside
この二つは後にご紹介します。
・プリアンプ/CHASE BLISS AUDIO Preamp MKII
冒頭に紹介した、待ちに待っていたペダルがコレです!
実はチェイスブリスのペダルが好きで別なボードに並べていますが5台ほど所有しています。よく言えば天才、悪く言えば変態・・モノ創りの究極の拘りを具現化するアメリカのビルダーです。
欲しかった点はアナログ信号でMIDI制御出来る事。このプリアンプを通しただけで音が太く、そして生生しく豊かなサウンドになるだけでなく、Mid可変含めた3EQとGainによってプリセットを自在にプログラム出来ます。
まさに夢のペダルです。
スライダーのノータッチ可変もエキセントリックなギミックとしてとても所有欲を満たしますし、若干大きさはありますが、存在感は抜群。そしてプリセットの変更も一瞬で行えます。過去35年で出会った最高のペダルと言っても誇張は無い最高の逸品。
全てのボードにこれを置きたい・・。
特筆はもう一つ。
このプリアンプの後段に手持ちの歪み系ペダルを置いて組み合わせる事で、めちゃくちゃそのペダルも生かします。
使い勝手は最高でも、単体ではNo.1じゃないストライモンの2種が、このエースのボードに戻ってきたのも、このプリアンプのおかげ。
真空管バッファー+チェイスのプリアンプ+ストライモンのマルチドライブ
この組み合わせが、1+1+1=10的な効果を生み出しました。
生生しくて艶があって、それでいて解像度が高くスッキリした絶妙な輪郭です。コラボしたBenson Ampsの実力もありますね。
もう、このプリアンプがあれば、眠っている歪みペダル全てを生かせますね。
・ノイズゲート/iSP Technologies DECI-MATE MICRO
数あるノイズゲートの中で私の選択肢は、これと、TCのSENTRYだけ。
スペースの都合で使い分けています。性能ならTCかな。
・プログラマブルスイッチャーA/Musicom Lab EFX-LE
コンプ、後述のモジュレーションペダル、プリアンプ、ドライブペダルなど、4ケーブルメソッドのプリ部用のスイッチャーです。韓国ブランドですが、BOSSリスペクト的な感じで必ずBOSS製を後出しで上回る製品を出してきます。何より使い勝手が良く、ストンプタッチも大好きです。ペダル順の自由な設定、ソングモード、そして豊富なMIDI制御・・一応何の文句はないプロユースなスイッチャーです。
各プリセットでMIDI制御していますが、シグナルは各ペダルのTapの他、リバーブ、スイッチャーB、プリアンプを制御しています。
・プログラマブルスイッチャーB/Free The Tone ARC-53M
こちらは日本の雄、言わずと知れたプロユースのスイッチャーです。EFX、BOSSに比べ出来る事は最も少ないですが、必要最小限とMIDI制御は出来ます。このスイッチャーの特筆点はシグナルへの拘りというか、非常に原音に忠実なところでしょうね。もちろんEFXも差はありませんが、なんとなくどっちがスッキリ?と言われればFTT。
そしてプロユースな部分がプリセット変更の速さ。慣れたら変更が速いです。
これでMIDI制御しているのは、後述するワンプラーのMOD系マルチの呼び出し、そしてそのMODにあわせてセッティングされたFTTのアナログEQのプリセット呼び出しです。
ツインスイッチャー、ダブルスイッチャーシステム・・と言えば解りやすいですが、MIDI制御出来る二つのプログラマブルループスイッチャーを使う事で、素晴らしい利点が生まれます。
例えば全てMIDI制御すれば、無限の音のバリエーションとなりますが、それだけプリセットが増えてしまい、昔のプロユースの様な巨大なストンプが必要となります。
バンク切り替えも忙しいし、そもそも瞬時に思い出せない・・など、結構大変。
そこで、基本の音色を数種類一つのボードで作っておき、MOD系だけ別のスイッチャーで別制御します。これによって、連携もさせられるし任意のタイミングでMODエフェクトを使用しやすくなります。
これで、一気にマルチエフェクターより使い勝手が良くなりますし、スイッチャー2種使いが、最強ボードとなり得ると思っています。
ARCで、オートワウ、フェイザー、トレモロ、ハーモニック、ユニバイブ、コーラス、ディメンション、ロータリーなどを瞬時に個別に呼び出せる様にしています。
もちろん、EFXのプログラムチェンジでARCを制御しているので、全てが連動しつつ、個別の制御も可能になっています。
・モジュレーション系マルチ/Wampler Pedals TERRAFORM
数ある個別の素晴らしいMOD系ペダルは置いといて、マルチ系の中で最も私が気に入っているのがコレ。EVEN TIDEのMODファクターも所有していますが、超デジタルで音が硬めな部分で使いにくさはありました。めちゃくちゃ綺麗なコーラスだけ使っていました。しかし、ワンプラーのテラフォームは本当に個別の優秀なアナログペダルに迫るほど良い感じです。更に特筆すべき、変えの利かない理由は、プリとポストの2系統の入出力を備えます。それでいて、自由にエフェクトをプリ、又はポストに設定できる大変優れたペダルです。
私の場合は、下記で分けます。
要は、歪みの前か、後か、アンプのプリ前かプリ後(ポスト=センド、リターン)か。
プリ部〔歪みの前段〕
・ユニバイブ
・ワウ
・ハーモニック
ポスト部〔歪みの後段かつアンプのセンドリターン〕
・コーラス
・ロータリー
・ディメンション
・トレモロ
これをMIDIで制御しペダルボードの音の自由度、バリエーションを大きくするのが二つ目のスイッチャーという事です。
・アナログEQ/FREE THE TONE PA-1QG
いわゆる今のトレンドであるMIDI制御、複数プリセットを可能にする定番のデジタルブレイン、アナログハードなペダルです。これはチェイスブリスの専売特許のキャッチコピーですが、STRYMONの歪みも同様で、デジタルでアナログ信号を制御しています。
よって音はデジタルデジタルせずに、素晴らしいギターらしい音を出してくれますね。
もともとMOD系エフェクトは、それ専用にEQを個別にかけたいと思っていました。特定の周波数を抑え込んだり、盛り上げたりしたかったからです。ただ、その都度EQっていうのは音の劣化、ボードの巨大化、あまりいいことはありません。かといってデジタルEQは少し音が硬質になる心配・・そんな時にコレです。
上記のテラフォームと組み合わせて、ARC-53Mのスイッチャーで同時MIDI制御していますが、最高の組み合わせですね。
滅茶苦茶気に入っています。
些細なデジタル臭さをEQの微調整によって、それぞれのMODエフェクトに合わせ周波数を微調整・・それが足元一発切り替えです。
チェイスブリスのプリアンプもそうですが、これは夢か・・そう思う位、凄まじく素晴らしいです。
更に個別に音量レベルもセーブ出来るので、使い方は無限大ですね。
本当に素晴らしい二つのペダルのコラボレーションです。
・リバーブ、ディレイ/Source Audio Ventris Dual Reverb
これは実は3つも持っていて、3つともペダルボードでそれぞれ使用しています。
音の良さは、EVENTIDEが最上級とすれば、その下のSTRYMON、Empressあたりと同等です。それらの中で、出来るだけコンパクトでプリセットをMIDI制御出来て、エクスプレッションなどの拡張も出来て、細かいセッティングが出来て、且つデュアル、ディレイもある・・という欲張りな要望を叶えるのはソースオーディオだけです。
このクラスでは私は現在使い勝手では一択。
最大8つのプリセットですが、足元でスクロールチェンジしやすい様に4種のプリセットを使用するモードで、ショートディレイ含め使っています。シマ―他、特徴的なリバーブも音は文句なし。何よりサイズ、MIDI,使い勝手。
ちなみにこれを変更するとしたら、GFIのスペキュラーかなと思っています。
・リバーブ、ディレイ/Source Audio COLLIDER
リバーブがメインのヴェンチュリスは常時ONで、MIDIでプリセットを変更し、比較的曲中の大人しいセッティングにしています。対して、こっちは必要時のみONする、非常勤のディレイ&リバーブです。
その分、セッティングは若干大胆な存在感ある音作りです。
音質はEVENTIDEには若干劣りますが、解像度は高くエレキギターなら必要十分。
ソースオーディオのこれらの特徴として、誰も書いていないので書いておきますが、それぞれ2つのエンジンを持ち、デュアルとして並列、直列の設定が出来る非常に優れたペダルです。
ただし、それぞれシングルで使う分には、MIDIでのPCチェンジで音は切れませんが、デュアルで使っている時にPCチェンジを行うと音が一瞬途切れます。
改善方法があるかもしれませんが、現状は出来ていません。
これだけが唯一のネックですね。
・各種コントロール
まずは二つのSTRYMON、マルチスイッチプラス。
ここで語られるのがストライモンが誇る二つのマルチドライブペダル。
サンセット、リバーサイド、それぞれデジタル制御アナログ回路のマルチオーバードライブです。
詳しくは色々調べて頂ければいくらでもレビューが出てきますので割愛しますが、それぞれノイズゲートを設定できます。そして個体をPCにつないでアップデートすれば、MIDI対応となります。私はこのMIDI仕様で、マルチスイッチをつなぎ、それぞれ3種のプリセット音を呼び出せる、切り替えられる様にしています。
これらのセーブも簡単に出来ます。
現場で瞬時に変更出来るのもプラス。
リバーサイドの方は、MIDに特徴を出せるリード向き、サンセットは若干音の細さが気になるものの、クランチ、クリーンブースト、テキサスドライブ、ゲルマニウム系など多様なバッキングサウンドに向くと個人的に思い、その様に使っています。
そして、チェイスブリスのプリアンプ、真空管バッファーと組み合わせる事で、本当にリアルな素晴らしい生々しいパンチの有るドライブサウンドを実現します。
ちょっとこの組み合わせは、暫く変わらないかなと思います。
あとは、ソースオーディオのアンラッチ/モメンタリースイッチで、VENTRISのプリセットスクロールに使用。
そしてBOSSのデュアルスイッチも、モメンタリーモードで、COLLIDERのプリセットのアップ、ダウンに使用。
ともに、MIDIで一発で音を呼び出せる準備はしておきつつ、必要時に足元で個別にプリセットを呼び出せる様にしているのがポイント。
これは今のところソースオーディオが便利ですね。
以上。
他のボードは、また別でご紹介します。
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